会議体とは?会議との違いと種類一覧・自社に合う設計5ステップを解説

2026/8/29

こんにちは。株式会社ピグマです。
「会議体」という言葉を社内文書や規程で見かけたものの、普段使っている「会議」と何が違うのか、説明できずに困っていませんか。なんとなく使ってはいるけれど、定義があいまいなまま設計してしまうと、目的のはっきりしない会議ばかりが増え、決まったはずのことが実行されない状態を招きます。
この記事では
会議体の意味を会議との違いから整理したうえで、代表的な種類を一覧表で紹介し、自社に合わせて会議体を設計する手順までを解説します

記事のポイント

● 会議体とは、特定の目的のために継続的・定期的に開催され、あらかじめ定めた決議要件と決定権者にもとづいて意思決定を行う会議の仕組みであること
● 一般的な「会議」との違いは、意思決定のルールと開催回数にあること
● 会議体は経営層の意思決定系・業務推進系・育成共有系の3タイプに大別できること
● 自社の会議体は、経営のリズムから逆算する5ステップで設計できること

会議体とは?意味をひと言で解説

会議体とは、特定の目的のために継続的・定期的に開催され、あらかじめ定めた決議要件と決定権者にもとづいて意思決定を行う会議の仕組みを指します。1回限りの打ち合わせではなく、目的・参加者・開催頻度・意思決定のルールをあらかじめ定めた「制度」に近い存在です。

たとえば取締役会の決議は、議決に加わることができる取締役の過半数が出席し、その出席者の過半数の賛成によって成立するのが原則で、全員一致である必要はありません(会社法第369条第1項)。会議体で重要なのは、合意の取り方がその場の空気ではなく、あらかじめ決められている点です。

株主総会や取締役会、経営会議、各種委員会などが代表例です。上場企業は会社法上の公開会社にあたるため、取締役会の設置が義務づけられています(会社法第327条第1項)。これに加えてどの会議体が置かれるかは、選択した機関設計によって変わります。監査役会設置会社であれば監査役会、監査等委員会設置会社であれば監査等委員会、指名委員会等設置会社であれば指名委員会・監査委員会・報酬委員会の3委員会が置かれ、いずれも規程に沿って運営されます。

中小企業であっても、経営会議や部門会議、プロジェクト会議を「会議体」として設計しておくことで、誰が・いつ・何を決めるのかが明確になり、その場しのぎの打ち合わせを減らせます。

会議体と会議の違い

会議体と会議は、どちらも目的をもって複数人が集まり、話し合いを通じて結論や共通認識を得る点は共通しています。ただし、細かく見ると意思決定のルールと開催の性質に違いがあります。

 項目  一般的な会議  会議体
 意思決定  進行役や上位者の判断で決まることもある  あらかじめ定めた決議要件・決定権者に従って決まる
 開催回数  単発でも成立する  複数回・継続的に開催される
 位置づけ  都度招集される打ち合わせ  規程や制度に近い、恒常的な仕組み
 例  週次の情報共有ミーティング  取締役会・経営会議・委員会

 

つまり会議体は、会議というくくりの中でも「決まったメンバーが、決まったルールのもとで、繰り返し意思決定を行う仕組み」だと理解すると整理しやすくなります。

なぜこの違いを理解しておく必要があるのか

この違いを押さえておくべき理由は、会議体という言葉が使われる場面では、単なる情報共有以上の責任が発生するからです。たとえば取締役会には議事録の作成が義務づけられ、原則として10年間、本店に備え置くことが求められます(会社法第371条第1項)。法定の会議体でなくても、規程に会議体として位置づけた会議では、決定事項を記録として残す運用が一般的です。普段の打ち合わせと同じ感覚で運営すると、決定の根拠があいまいになり、後から「誰がいつ決めたのか」をたどれなくなるリスクがあります。自社の会議のうち、どれが会議体として設計されるべきかを見極めることが、次に紹介する種類分けの出発点になります。

会議体の種類一覧

会議体は、目的によって大きく3つのタイプに分けられます。自社にどのタイプの会議体が必要かを考えるうえでの土台になります。

会議体タイプ

経営層の意思決定を担う会議体

 

取締役会・役員会議・経営会議などが該当します。全社的な戦略や重要案件について、経営に責任を持つメンバーが意思決定を行う会議体です。このうち取締役会は会社法にもとづく法定の機関で、決議要件も法律で定められています。一方、役員会議や経営会議は各社が任意で設ける会議体であり、決議要件や決定権者は自社の規程で決めることになります。年次や四半期、月次など、比較的長いサイクルで開催されるのが一般的です。

業務・プロジェクト推進のための会議体

進捗報告会議やキックオフミーティング、成果物の承認会議などが該当します。プロジェクトや業務の節目ごとに、続けるか・見直すか・承認するかを意思決定するために開催されます。

育成・情報共有のための会議体

部門会議や週次の実行確認ミーティングなど、日々の実行や人材育成を目的とした会議体です。上位の会議体で決まった方針を現場の行動に落とし込む役割を担い、意思決定というより、認識合わせと行動の確認に重きが置かれます。なお、上司と部下が1対1で行う1on1ミーティングは、会議体そのものではなく、会議体の決定を個人に接続する場として位置づけると整理しやすくなります。
 名称  参加者  頻度  目的
 経営会議  経営陣  月1〜2回  全社的な重要事項の意思決定
 部門会議  部門メンバー  週1回  実行計画の確認・調整
 プロジェクト進捗会議  プロジェクトメンバー  週〜月1回  進捗の報告と継続可否の判断
 委員会(人事・リスクなど)  担当役員・関係部署  月1回程度  特定テーマの審議・承認

 

なお、1on1ミーティングは上司と部下の2名で行う対話の場であり、決議要件にもとづいて意思決定を行う会議体そのものではありません。ただし、会議体で決まったことを個人の行動計画に落とし込む接続点として機能するため、会議体の設計とセットで考えておく価値があります。

 

この一覧はあくまで一般的な目安です。自社に必要な会議体は、規模や意思決定の階層によって変わるため、次の章で紹介する手順で洗い出していきます。

会議体が機能していない企業に共通する課題

会議体という仕組みを整えていても、実際には機能していない企業は少なくありません。背景には、日本企業全体の生産性の水準もあります。公益財団法人日本生産性本部が2025年12月に公表した「労働生産性の国際比較2025」によると、2024年の日本の時間当たり労働生産性は60.1ドル(5,720円)で、OECD加盟38か国中28位でした。

会議体は、限られた労働時間の中で意思決定を積み重ねる仕組みです。目的とゴールがあいまいなまま運営されている会議体では、時間をかけても決定に至らず、生産性の低さをさらに助長する結果になりかねません。

ありがちな失敗パターン

現場でよく見られる失敗には、共通した型があります。

● 会議体の目的が「情報共有」なのか「意思決定」なのか、規程上は分かれていても実態が曖昧
● 開催頻度が場当たり的で、必要なタイミングと合っていない
● 誰が最終的な決定権を持つのかが明文化されていない
● 会議体同士のつながりがなく、経営会議の決定が部門会議に落ちてこない

これらはいずれも、会議当日の進行の問題ではなく、会議体そのものの「設計」が不十分なことが原因です。進行の工夫やファシリテーションの技術は、設計が整った後に効いてきます。
会議体失敗

自社に合う会議体の設計方法【5ステップ】

会議体を機能させるには、思いつきで会議を増やすのではなく、経営のリズムから逆算して設計することが欠かせません。ここでは、実務でそのまま使える5つのステップを紹介します。
会議体ステップ

ステップ1:必要な会議体を洗い出す

まず、自社の意思決定が「長期の方向づけ」「中期の計画」「日々の実行」のどの階層で行われているかを整理します。年次・四半期・月次・週次・日次という時間軸に沿って、どの階層にどんな会議体が必要かを洗い出してください。

ステップ2:目的・参加者・頻度・時間を1枚で定義する

洗い出した会議体ごとに、目的・参加者・頻度・所要時間を一覧表にまとめます。目的が書けない会議体は、そもそも開催する必要があるかを見直す対象になります。

ステップ3:意思決定のルールを明文化する

誰が最終的な決定権を持つのか、多数決なのか責任者判断なのかを、会議体ごとに明文化します。ルールが決まっていない会議体では、結論が出ないまま持ち帰りが続くことになりがちです。

ステップ4:会議体同士のつながりを設計する

経営会議で決めたことが部門会議に伝わり、部門会議の決定が週次会議での実行確認につながる。この縦のつながりを意識して会議体を配置すると、決定が現場まで届く仕組みができます。逆に、それぞれの会議体が独立して存在していると、上で決めたことが下に浸透しません。

ステップ5:定期的に会議体そのものを見直す

一度設計した会議体も、組織の成長にあわせて過不足が出てきます。半年から1年に一度、会議体の一覧を見直し、目的を終えた会議体を廃止し、必要になった会議体を追加する棚卸しの機会を設けてください。

会議体を機能させるには「実行への接続」がカギになる

会議体を整えても、決定事項が実行に移されなければ意味がありません。決めたことを誰が・いつまでに・どう実行するかまで、会議体の設計に組み込んでおくことが重要です。

 

美術品・骨董品の買取販売を手がける株式会社緑和堂では、経営者への依存体質と店長層の育成が課題でした。すごい会議の導入後は、店長層を対象にした週1回の会議体を新設し、全国8店舗の店長が目標の検討とPDCAを回す場へと転換しています。だらだらと続く報告会議ではなく、成果に直結する会議体へと設計を変えた結果、2期目には売上が前年対比140%以上に成長しました。

 

会議体の設計に自信が持てない場合は、まず現状の会議を棚卸しし、どれを会議体として整理すべきかを専門家と一緒に確認するのも一つの方法です。ピグマでは、自社の会議体の課題を整理しながら進め方を相談できる90分1on1ミーティングを用意しています。他の導入事例もあわせて参考にしてください。

会議体に関するよくある質問

会議体と会議の違いは何ですか?

会議体は、あらかじめ定めた決議要件と決定権者にもとづく意思決定を継続的に行う仕組みを指し、規程や制度に近い性質を持ちます。一般的な会議は単発でも成立し、その場の進行役や上位者の判断で決まることもある点が異なります。

会議体にはどんな種類がありますか?

大きく分けて、取締役会や経営会議など経営層の意思決定を担うもの、進捗会議や承認会議など業務・プロジェクト推進のためのもの、部門会議や実行確認ミーティングなど育成・情報共有のためのものの3タイプがあります。なお1on1ミーティングは2名の対話であるため会議体そのものではなく、会議体の決定を個人の行動に接続する場と考えると整理しやすくなります。

会議体はどうやって設計すればよいですか?

年次・四半期・月次・週次・日次といった時間軸で必要な会議体を洗い出し、目的・参加者・頻度・時間を1枚で定義したうえで、意思決定のルールと会議体同士のつながりを明文化するのが基本の手順です。

中小企業にも会議体は必要ですか?

必要です。会議体という言葉は大企業のものと思われがちですが、経営会議や部門会議を会議体として設計しておくことで、誰が・いつ・何を決めるのかが明確になり、中小企業でも決定の実行力が高まります。

会議体について押さえておきたいポイント

● 会議体とは、特定の目的のために継続的・定期的に開催され、あらかじめ定めた決議要件と決定権者にもとづいて意思決定を行う会議の仕組みである
● 一般的な会議との違いは、意思決定のルールと開催回数にある
● 会議体は経営層の意思決定系・業務推進系・育成共有系の3タイプに大別できる
● 会議体が機能しない原因の多くは、当日の進行ではなく設計そのものの不備にある
● 自社の会議体は、経営のリズムから逆算する5ステップで設計できる
● 会議体を整えても、決定を実行に接続する仕組みがなければ意味がない

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