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レバレッジ倶楽部会員企業様のご紹介【株式会社GIG 】


経営の桁を変える「レバレッジ倶楽部」には、上場などを目指して日々奮闘する成長意欲の高い会員企業様がたくさんいらっしゃいます。皆様の交流の質を深められるよう、会員企業様を本コーナーにてご紹介します。

初回は、株式会社GIGの岩上貴洋代表取締役社長に、事業内容や創業からの経営課題、レバレッジ倶楽部への期待などについてお話を伺いました。今後の会員企業様同士での情報交換に、ぜひお役立てください。





クライアントのデジタル領域の課題を

戦略設計からワンストップで支援。

UXを入り口に、ロジカルに最後までやり通すことが強み。





  • 株式会社GIG
  • 岩上貴洋 代表取締役社長
  • 設立:2017年4月
  • 資本金:1億1,190万円
  • 従業員数:100名
  • 事業内容:スキルシェアプラットフォーム「Workship」/SaaS型CMS「LeadGrid」/デジタルコンサルティング


目次[非表示]

  1. 1.◆事業内容「デジタル領域の課題をワンストップで支援」
  2. 2.◆強み「戦略、開発、デザイン、全て網羅して戦略設計できる」
  3. 3.◆経営課題「プロフェッショナル人材の採用面には課題」
  4. 4.◆存在意義「上流工程からの設計を磨いて競合優位性を作る」
  5. 5.◆目標「提供価値の幅が広がっても対応できる組織を目指す」
  6. 6.◆やりがい「リピートや紹介が起きる時に付加価値を実感」
  7. 7.◆レバレッジ倶楽部へ「同じ目標をもつ仲間との学びの場に期待」


◆事業内容「デジタル領域の課題をワンストップで支援」


―御社の現在のビジネス領域についてお聞かせください。


クライアント様のデジタル領域の課題に対して、体制構築から、戦略設計、システム開発、クリエイティブ制作、コンテンツマーケティング、また、プロフェショナル人材活用、SaaS型CMSまで、ワンストップでソリューション提供しています。事業としては、スキルシェアのプラットフォーム「Workship」、SaaS型CMSの「LeadGrid」、デジタルコンサルティングという3つの柱があります。


―具体的な事例をいくつか教えてください。


たとえば、サッポロビール様と「うちレピ」というアプリを作ったり、コスモ石油マーケティング様と新しいカーリースサービスのご支援を2年ぐらい一緒にやっていたりしています。


あと、クライアントの半分以上が上場企業様なのですが、ステークホルダーを意識した全体のプロジェクトマネジメントや、セキュリティに留意したシステム開発などに積極的に取り組んでいます。また、全体のデジタルブランディングやマーケティング戦略として、コーポレートサイト、採用サイト、オウンドメディアなどを一緒に設計して展開しています。


―他にどんなことをやっていますか?


Workship」というスキルシェアプラットフォームをやっています。こちらは導入社数が600社、ユーザー数が今35,000人ぐらいいるのですが、デジタルトランスフォーメーションを実行するに当たって、プロフェッショナル人材であるデザイナーやエンジニア、マーケター、そのようなフリーランスのメンバーが35,000人ぐらいいるサービスになります。 この人材をマッチングするサービスを展開しています。


具体的なお客様としては、朝日新聞様やmixi様など、それぞれのプロジェクトに応じて適切な人材をアサインするというご支援をさせていただいています。


これらの事業に紐づいて、自社の中で溜まってきたノウハウやモジュール関係を組み合わせて自社で管理するLeadGrid」というサービスも提供し、リード管理、ドキュメント管理などを一つでまとめてできるプラットフォームを作っています。こちらは具体的なお客様としては、朝日新聞様、NTTファイナンス様など、オウンドメディアやサービスサイトをお作りいただく時に活用していただいています。


◆強み「戦略、開発、デザイン、全て網羅して戦略設計できる」

―同業他社との大きな違いは何ですか?


我々は、戦略のところから入れるというのが強みだと思っています。マーケティング設計やブランディング設計、体制を構築しようとするときに、どういう人たちに対してどういうファネルの接点ポイントにするか。そして、どういう施策を展開すべきで、こういう取り組みをしましょう、とスタートの段階から一緒に検討できるところが重宝されますね。


―同業で戦略からサポートできる会社はそれほどないものですか?


そうですね。確かに、 “戦略ができる会社”、“開発ができる会社”、“デザインができる会社”、“SEOを含めたマーケティングができる会社”はいます。でも、たとえば新規事業を作ろうと思った時にはこれらの全てが必要です。


そのようなとき、どういうところに予算を配分して、フラットに全体を設計するかとなると、ある一定数の規模感があり、社内で人材を集めていないとニュートラルに考えられなくなります。100人以上の組織形態で似たようなことをやっている会社というと、比較的限られた会社になるかな、と思っています。


―新規事業を支援するということが多いのでしょうか?


そうですね。だいたい6割ぐらいが何かしら新しく事業を作りたい、もしくは今の事業を方向転換する際のリブランディングなど、新しいものに切り替えるから一緒にやろう、ということが多いですね、


―それは岩上さんの狙い通りですか?


はい。このビジネスは、どうしても設計や戦略周りから入らないと、価格競争に巻き込まれてしまいますから。それと、プロフェッショナル人材を外部で組成して作るケースも往々にしてありますので、そことの差別化というのは、“プロジェクト全体を設計できるか”と“プロジェクトの音頭を効果的に取れるか”、ということが肝になってきます。


それができないと、必然的にフリーランスの人たちと何が違うのかということになり、競合他社というより、実行者と何が変わるのかというところに落ちてしまいます。


我々としては、どのように戦略を作って、それをどう実行するのかという根本的なところを強みにしたいと創業の時から考えています。


―今は社員は何人ですか?


アルバイトを入れると100人ぐらい。業務委託の方たちを入れると140人ぐらいになります。


◆経営課題「プロフェッショナル人材の採用面には課題」


―ここまでに至るのにどのような経営課題に直面しましたか?


我々自身が業務委託の人材を使っていますが、採用が難しいのが課題です。今後、事業の永続的な発展を考えると、いかにプロジェクトのメンバーをオンデマンドで柔軟に組成できるのか、企業がデジタルに投資するのが明白で採用も必要になる際、いかに市場からスピーディーに良いチームを組成するのかが重要になってきます。


前職で、別の会社を自分たちでやっている時、当時も100人前後のメンバーがいましたが、社員を育成してもデジタル系の人材は3〜5年ぐらいで転職してしまうケースが往々にしてありました。できる人ほどフリーランスになる傾向もあり、場所を選ばなくてもパフォーマンスを発揮できる人は多い。そうなるとその流れは今後も加速されるだろうと思っています。


アメリカやヨーロッパのフリーランス比率は労働人口の30-35%ぐらいです。かたや日本のフリーランスは10%未満。日本も欧米に追従するだろうと考えると、国内のフリーランス人口はもっと増えていくと思っています。


この現状はIT投資をしないといけないという時代の流れと逆行するので、課題解決の可能性があると思い、今、実際に弊社でも対応を始めています。アルバイトか正規雇用か、業務委託か、いろいろな雇用形態で柔軟にメンバーを集めています。



―一方で、クライアント様からお仕事をいただくという面では、どのような課題がありましたか?


受注側においては 今、創業約5年で、いろいろな事業を合わせると毎月のご相談は100件ぐらいあります。ウェブマーケティングを駆使して毎月の件数を年々増やしてきました。


もともと前職で10年間、似たようなことをやっていましたので それをそのままやってる感じです。困ることもありましたが、そもそも何をしなくてはいけないかは自分では理解していましたので、それをやり続けてきました。


◆存在意義「上流工程からの設計を磨いて競合優位性を作る」


―御社はブランディングやポジショニングが上手に見えますが、どのような意図でやってきたかを教えてください。


まず、競合優位性をどこに置くかは非常に重要度が高いかと思っています。我々のビジネスの参入障壁はそんなに高くはなく、いいフリーランスの方であれば素晴らしいものを作れてしまいます。ですから、参入障壁自体をどう作るかは、創業時、むしろ前職の時から考えていたことでした。


いいクリエイティブを作るとか、拡張性のある開発設計をするとか、お客様の必要に応じて最適なメンバーを外部からでもアサインするということが強みになります。


そして、これからも上流工程、設計戦略、コンセプトのところから作れることを強みにしていきたいと思っています。 そこを世の中に価値提供できないと我々にお客様が仕事を依頼する意味もなくなってしまいますから。


トレンドのキャッチアップや、他のプロジェクトのベストケースを社内でデータベース化してクライアントにご提供するなど、プロジェクトマネジメントもリスクヘッジをしながら、設計から実行までできるところを磨いていきたいと思います。


―あえて御社の提供する価値を一言で言うと何になりますか?


そうですね、今、それは練っているところです(笑)。ただ、デジタルトランスフォーメーションやIT投資が必要ということは明白だと思いますので、UXから入り、ちゃんとロジカルに最後までやり通すことが強みだと思っています。


◆目標「提供価値の幅が広がっても対応できる組織を目指す」


―今後、自社の未来にどのような期待をお持ちですか?


この先IT投資は続くと思うので、そこに対しては適切な価値をご提供できるような組織を作りたいと思っています。 提供価値の幅がどんどん広がり続け、AIやVRなどにも提供できるような組織形態を考えたいと思っています。


会社として、「テクノロジーやクリエイティブでセカイをより良くする」というコンセプトを持っていまして、技術とクリエイティブを掛け合わせた価値をクライアントに提供できる組織を作りたいと考えています。


―具体的な目標はどのようなものがありますか?


今、上場の準備に取り組み、社内的には創業10年で100億円以上の売上にするということは設立初期から掲げています。その進捗が遅いかなと。それらを実現していく上で、ヒト・カネ・モノの3つがそれぞれ高次元で両立させなくてはいけないと思いまして、人の育成と採用が一つの課題かと思っています。


つまり、もっと事業を作れるメンバーを増やしていかないと、というところがヒトの課題。モノ、つまりサービスの課題で言うと、まだまだ一部の企業からは利用していただいていますが、世の中的にPMF(プロダクト・マーケット・フィット)がまだできていないので、そのPMFをやらなくてはいけないと思っています。


そのため、我々が提供しているサービスを、まだまだ磨かくてはいけないと思っています。磨くためには、人にしろ、プロダクトにしろ、資金というのも大事な側面です。そこを市場からちゃんと評価されて、その評価していただいた資金を人とプロダクトに還元していく。それをもう一回市場に戻して評価される、というのを回し続けていけるような組織を作りたいと考えています。


◆やりがい「リピートや紹介が起きる時に付加価値を実感」

―岩上さんは、日頃仕事の上でどのような時にやりがいやうれしさを感じますか?


リピートやご紹介をいただけるときは、この業界に20年以上いますがいまだにうれしく思いますね。 飲食店でも、「ごちそうさま」「うれしかった」とは言うけれども、戻ってくるケースは限られていると思います。言っていることと実際のアクションは雲泥の差だなと個人的には思っています。


ある程度、価値としてご満足いただけたからリピート、ないしは紹介が起こると思いますので、競合が世の中にある中でも、我々にご紹介いただけるのはうれしいな、と思っています。


日頃、お問い合わせをいただいている中でも、「同僚に紹介されて」とか「うちの友人にいいよと言われて問い合わせしました」と言っていただく機会があると、「どこのどなたがそんないいこと言ってくれたのかな」と、とてもうれしい気持ちになります。組織としても、リピートや紹介いただけるものを提供していきたいと思っています。


―リピートが起こる背景には、何があるのでしょうか?

会社的には「Good Is Good」がGIGという社名の略なんですが、「いいものをちゃんと作ろう」「価値を提供しよう」というところを大切にしています。


そして、どんどんトレンドが変わる中で、新しい価値を提供しないと廃れていってしまいますから、挑戦できるような文化、組織を作ろうと思っています。それが「JUST HACK IT」というところです。


あと、一人でできないことを組織だからこそできる良いところがありまして、いろいろな立場の人でチームを社内外で作っていこう、という「Making a great team」があります。これらの3つをバリューとしてやっていますね。 


―これらを社内に浸透させるために、どのようなことをされていますか?


 会社の壁に貼ったり、トイレの鏡に貼ったり、評価制度の中に入れたり、全社集会のドキュメントの中に入れたり。至るところで露出させています。やはり、クリエイティブの側面も重要だと思っています。


◆レバレッジ倶楽部へ「同じ目標をもつ仲間との学びの場に期待」


―さて、話は変わりますが、今参加されている「レバレッジ倶楽部」にはどんな魅力を感じていますか?


日頃、新しい刺激や学びを能動的に取りに行こうと思っていますが、自分一人では取りに行けない情報や学びは世の中いっぱいあります。それをレバレッジ倶楽部という一つの媒体として、そこからサービスに還元できるような刺激や学びができると感じています。


―今後はレバレッジ倶楽部に対してどのような期待がありますか?


今、オンライサロンや倶楽部とか、いろんな種類のコミュニティが、オンライン、オフライン含めていろいろありますよね。これからも増えていくと思うので、栄枯盛衰がある中で、コミュニティがいかに自分たちにとって意味があるか、そのコミュニティが自分たちにとってノウハウを還元したいと思えるかは大事かなと思います。 


ではどういうコミュニティが良いのかというと、同じ目標に向かっていたり、似たような境遇の人たちがいたりして、そこにアドバイスや引き上げてもらえる要素がある。さらに、学びや刺激があるというのはコミュニティとして重要だと思います。


今、集まっている人もコミュニティとして素晴らしい方々だと思いますので、引き続き、濃度を薄くしないで、今の濃さのまま、大きくなれたら価値があるのかなと思います。


― ありがとうございました。


取材日:2022年1月19日  

太田智文

太田智文

すごい会議 プロフェッショナルコーチ。これまでに170社を超える企業での導入実績がある、顧客からの信頼を得続けるコーチである。