組織改革コラム
エンゲージメントを高める方法｜中小企業が抱える経営課題を解決する秘訣

エンゲージメントを高める方法｜中小企業が抱える経営課題を解決する秘訣

2025/9/2

こんにちは。株式会社ピグマです。

中小企業の経営者が抱える「生産性が上がらない」「社員が辞めていく」「やる気がない」といった悩みの根本原因は、実は「従業員エンゲージメントの低さ」にあります。そして、この問題を解決し、会社を成長させるには、エンゲージメントを高めることが最も重要です。
この記事では、エンゲージメントとは何か、なぜ重要なのか、そして明日からできる具体的な方法を、中小企業の経営者向けに分かりやすく解説します。最後まで読んでいただければ、漠然とした経営の悩みが晴れ、社員が自ら動く強い会社を作るヒントが見つかるはずです。

エンゲージメントとは？その本当の意味

「エンゲージメント」という言葉は、最近よく耳にするようになりましたが、その意味を正確に理解している人は少ないかもしれません。まずは、この言葉を正しく理解することから始めましょう。

エンゲージメントは「会社への愛着」

従業員エンゲージメントとは、「社員が会社や仕事に深い愛着ややりがいを感じ、会社のために貢献したいと自ら思う気持ち」のことです。
「それって、社員満足度と同じ？」と思うかもしれません。実はこの2つは全く違います。
社員満足度：給料や福利厚生など、会社から与えられるものに対する満足度です。「給料が良いから会社にいる」「休みが取りやすいから満足」といった、受け身の感情です。
エンゲージメント：会社のビジョンに共感し、「会社を良くしたい！」と自ら行動する能動的な気持ちです。

なぜ今エンゲージメントが重要なのか

昔は良い給料や待遇があれば、社員は長く会社にいてくれました。しかし今は、働き方が多様になり、転職も当たり前の時代です。
・人手不足の時代: 良い人材を確保し続けるには、待遇だけでなく、「この会社で働きたい」と心から思ってもらう必要があります。
・変化の速い時代: 会社が生き残るには、経営陣だけでなく、現場の社員一人ひとりが自分で考え、新しいことに挑戦する力が必要です。
エンゲージメントの高い社員は、会社の「ファン」のようなものです。彼らは、会社の成長に自ら貢献しようとします。だからこそ、エンゲージメントを高めることが、今の時代に会社が生き残るための鍵なのです。

エンゲージメントが低い会社の5つのサイン

もしあなたの会社に以下のような状況があれば、それはエンゲージメントが低下している危険なサインかもしれません。

1. 離職者が多い、やる気がない

・「やらされ仕事」が多い: 「言われたことだけやればいい」という気持ちで仕事をする社員が増え、業務効率が上がりません。
・辞める人が増える: 「この会社で働く意味がない」「成長できない」と感じた優秀な社員から辞めていきます。

2. コミュニケーション不足

・意見が出ない会議: 会議で誰も発言せず、新しいアイデアが生まれません。
・報連相が滞る: 問題が起きても、上司に相談しにくいため、トラブルが大きくなってから発覚することがあります。

3. 自ら動く社員がいない

・指示待ち: 上司の指示がなければ動けない社員ばかりになり、現場に活気がありません。
・責任感の欠如: 「これは自分の仕事ではない」と、責任を押し付け合うことが増えます。

4. 社員の元気がなくなる

・ストレスが溜まる: やりがいを感じられない仕事に、社員の心と体は疲弊していきます。
・メンタル不調の増加: 最悪の場合、心身の不調で休職や退職につながることもあります。

5. 顧客の満足度が下がる

やる気のない社員は、お客様にも良いサービスを提供できません。結果として、お客様の満足度が下がり、会社の評判にも悪影響を与えます。

エンゲージメントを高める5つの戦略

では、どうすればエンゲージメントを高めることができるのでしょうか？中小企業でもすぐに始められる5つの具体的な方法をご紹介します。

戦略1：会社の未来を共有する

社員が「何のために働いているのか」を理解していなければ、やる気は出ません。会社の「未来の姿（ビジョン）」をみんなで共有することが大切です。

ビジョンを浸透させる方法

・経営者が直接語りかける: 会社のビジョンや目標について、定期的に全社員に直接話す機会を作りましょう。
・仕事の「意味」を伝える: 日々の仕事が、会社のビジョンにどうつながっているのかを具体的に伝えます。例えば、「このお客様の笑顔が、当社の目指す『最高のサービス』につながるんだ」と伝えることで、社員は自分の仕事の重要性を感じられます。

戦略2：公平な評価制度を作る

「頑張っても報われない」と感じると、社員のモチベーションは下がります。社員が納得できる評価の仕組みを作りましょう。

公平な評価とフィードバックの重要性

・評価の基準を明確にする: 「何をすれば評価されるのか」を社員全員に分かりやすく示しましょう。
・定期的に褒める・アドバイスする: 年に一度の面談だけでなく、普段から良い点を具体的に褒め、改善点については一緒に考え、成長をサポートしましょう。上司と部下が1対1で話す「1on1ミーティング」は、こうした対話にとても有効です。

戦略3：成長する機会を与える

人は「成長している」と感じることで、仕事にやりがいを感じます。社員がスキルアップできる機会を提供しましょう。

スキルアップとキャリア支援

・研修や勉強会: 業務に必要なスキルを学ぶ研修や、外部のセミナーに参加する費用を会社が負担する制度を設けるのも良い方法です。
・キャリアプランの提示: 「この仕事を頑張れば、将来こんなキャリアに進める」という道筋を具体的に示してあげることで、社員は目標を持って仕事に取り組めます。

戦略4：安心して話せる場を作る

社員が「自分の意見を言っても大丈夫」「失敗を恐れなくていい」と感じられる、安心できる職場環境を作ることが重要です。

安心して話せる雰囲気の作り方

・会議を見直す: 一部の人が話すだけでなく、全員が意見を言えるように司会者が促しましょう。「何か意見はありますか？」と一人ひとりに聞くのも効果的です。
・失敗を責めない: 新しい挑戦には失敗がつきものです。失敗した人を責めるのではなく、「なぜ失敗したのか」「次にどう活かすか」をみんなで考え、学びの機会にしましょう。

戦略5：働き方を柔軟にする

社員一人ひとりの生活に合わせて、柔軟な働き方を認めることも大切です。

ワークライフバランスの実現

リモートワークやフレックス制度: 業務内容にもよりますが、働く場所や時間をある程度自由にすることで、社員は仕事とプライベートを両立しやすくなります。
有給休暇を取りやすくする: 「有給は取りにくい」という雰囲気をなくし、積極的に休暇を取ることを奨励しましょう。しっかり休むことで、仕事へのやる気も保てます。